2006年03月01日

人の生死を看る空間

病院という空間。

そこで私は一人の老人を見た。

ストレッチャーに乗せられたその老人はただ漠然と天井を見つめていた。

大きく目を見開いて。

まるで人形のように喜怒哀楽を示すことなく。

彼は何を見つめていたのだろう。

彼は何を感じていたのだろう。

彼は生きるということをどう感じていたのだろう。



介護施設という空間。

そこで私は一人の老人を見た。

車椅子に縛られたその老人はただ漠然と現実の世界で仮空の世界の話をしていた。

「戦争中に飛行機の上から宝島を発見した」

「君に宝島の場所を教えるから宝を持って来ておくれ」

彼は何を思っていたのだろう。

彼の中に何が残っていたのだろう。

彼は生きるということをどう感じていたのだろう。



病室という空間。

そこで私は一人の老人を見た。

癌に侵されたその老人はただ漠然と外を眺めていた。

トイレにも一人で行くことができず、着替えさえも一人でできない。

食事も胸に開いた穴からだった。

彼の目には何が映っていたのだろう。

彼は何を思い一日の生活を送っていたのだろう。

彼は生きるということをどう感じていたのだろう。



今この空間。

私は一歩も外に出ずに、ただ漠然とパソコンの前にいる。

生きることがわからず、死ぬことさえも恐れて、

自分は何なのかわからないまま彷徨い続けて。

誰とも話さず、食べ物も同じものばかり口にして。

目に見えないものの恐怖とばかり向き合ってる。

現実との関わりもほとんどない。

私は本当に生きているのか?

生きるとは何なのだろう。

私にはそれがわからない。
posted by yusa at 04:18| 広島 ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | 心のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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